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本棚に追加 嗚咽を漏らした私に、紫くんが手を伸ばす。私はそれに縋りついた。そうしなければ立っていることも出来なかったと思う。紫くんの温かい手が私の髪を撫でる。側にいてくれる人にこれほど感謝したことは無かった。
「キコ…泣いてるの…?」
小さく声がする。
顔を上げると、驚いた表情のヒメくんと翔太くんが映る。見上げると、紫くんも同じだった。彼らは同じ場所を見ていた。そこに、私も視線を移す。
「紫…お前が泣かせたのか…?ヒメも、一緒にいるのに何やってるんだよ…。翔太まで…泣いてるじゃんか…」
「季…」
紫くんが名前を呼ぶ。彼も声が震えていた。
うっすらと目を開けた季くんは、私たちの表情を見て困ったように笑う。
「何でみんな泣き出すんだよ…俺が悪いみたいじゃんか…」
そして私を見て優しく微笑んだ。
「泣くなよ、キコ。…俺が守ってやるから。約束…しただろ?」
「うん…そうだね、季くん…」
完

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