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高度に発達した文明を持つ宇宙人が地球に不時着した。人里離れた山奥にUFOを止めて修理をする。幸いな事に少しの修理でなんとかなりそうだった。宇宙人は安心して地球という原始的な星を探索する事にした。少しばかり行くと山奥だというのに幼い少年が一人で歩いている。
「君は一人で何をしているんだい?」
「四つ葉のクローバーを探しているんだ」
「何で?」
「おじさん知らないの?四つ葉のクローバーを見つけると幸せになれるんだよ。そうしたら母さんの病気も良くなるんだ」
宇宙人は少年に同情した。それで夜になってからUFOに積んであった光線を使ってクローバーを四つ葉に改造した。
「これであの子も喜ぶだろう」
明くる日、宇宙人は再び山の中で歩いている少年を見つけた。しかし彼の顔は沈んでいる。
「四つ葉のクローバーは見つかっただろ?」
「なんか四つ葉ばかりになっちゃって価値が無くなっちゃったんだ。だから今は三つ葉を探しているんだ。そうしたら母さんの病気も良くなるんだ」
宇宙人は首を傾げた。
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