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こんなはずではなかった…
オレは…
ひとをあやめるつもりで『つぶしてこい』なんて言うていないのに…
なんでガクレンはチームごと除名したりしたのだ…
もうええ…
もうええ…
オレは…
アメフトなんかやりたくなかったのだよ…
壬生川のオジが『何でもいいから青春の一ページをきざめるものをせーや。』とやかましく言うから…
仕方なくアメフトをしていたんだ…
地元の全日制高校に行きたかったのを…
壬生川のオジがコネを使って大帝大の附属高校へ無理やり入れたことが原因でなにもかもが狂ってしまったんや…
他にもやりたいクラブはあったよ…
ほやけどオジが『スポーツで目立て…』と言うから仕方なく運動部に入った…
ほやからアメフトしかなかったんや…
奨は、ものすごく悲しい表情を浮かべながらどぎつい酒を一気にゴクゴクとのみほしたのでありました。
奨は、それから2日後に大学からの処分を無視して家出をしたのでありました。
家出をした翌日の朝のことでありました。
奨が暮らしていた部屋の前に、パンチパーマの男数人がいまして、強烈な叫び声をあげていました。
「オラ葛田奨!!出てこいコラ!!」
「オドレよくも組長のレコ(女)にてぇつけてくれたな!!」
「オドレがいる大学の理事長にチクるぞ!!」
「葛田奨!!」
「クソアホンダラ出てこい!!」
(ガーン!!ガーン!!ガーン!!)
ヤクザの男たちは、奨が出てくるまでシツヨウに玄関のドアを殴りつけるなどして団地の住民のみなさまをイカクするなどしていましたので、きわめて危険な状態におちいっていたのでありました。
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