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炎天下の住宅街で、目的地を探す羽目に陥ると安請け合いを心底悔いた。
はあ、面倒くさいことになっちゃったな……ほんと僕ってノーと言えない日本人……。
善意などというもので引き受けたわけではない。
相手が困っていると思うと、ついつい断るのが悪い気がして合わせてしまうのだ。
そんな性格のせいで、これまで随分と損をしてきた。
大体、人というのはこちらがお人好しだとみれば、図に乗ったり、つけこんでくることも少なくない。
でも人に利用されるばっかりの人生なんて、もう懲り懲りだ。
絶対に、そう絶対に――これからの僕はブラック雛太になってやる。
金輪際、人助けなんてしてやるもんか。
僕は身勝手気ままに生きるんだ、と、そう心に固く誓ったときだった。
「うわっ!」
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