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街路樹脇の茂みをしゃがんで覗き込んでいた子供にぶつかりかける。
年齢はおそらく六、七歳でとても小さい。
衝突を免れるべく慌てて雛太は身をひるがえす。
「あ、ごめんなさい。お兄さん、大丈夫?」
けっきょくおかしな形によけた雛太が一人で転ぶ結果となった。
「うん、大丈夫。こっちこそごめんね。つい考え事をしてたから」
「……そうですか」
よく見ると、少年は何か物憂げな表情だ。
「君、どうかしたの?」
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