Story1

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がたん 「いただきます」 オレは、席についてご飯を食べる挨拶をした。今日の朝御飯はパンとコーヒーとスクランブルエッグにサラダ。朝からTHE朝食って感じだな。 オレは、パンにマーガリンを塗って食べ始める。 もぐもぐ 「りょく、珍しく朝起きるのが早いな~(笑)なんかあるのか?」 父さんが言う。 「何もないね。なんで?」 「だって、りょくが朝が早いから好きな子とおはよう!みたいなことをするのかなぁって…いやぁ、青春だな~」 にやにやしながら言う父さんにイラつきながら、しるかよって思う。口にすると長くなるからしないけど。うちの父さんはそういう恋愛系の話が大好きなのである。もちろん、母さんも。そして、二人とも美形なので、ツッコミづらい…。 「りょくもそういうお年頃なのねぇ。いつまでも本の虫ってわけじゃないのね、よかった。ふふ」 そんなオレを横目に母さんが言う。だから、そういうのじゃないんだけど。…言っても無駄だな。完全に何かの世界に入っている。 …まぁ、それだけオレが起きるのが遅いのが悪いんだけどさ。でも、母さんと父さんがこんな話をし出すとアイツが口を出し始める。 「ふぅん、お前恋愛とか出来んの?兄ちゃんビックリだなぁ」 イラ 「…母さん、悪いけど食欲無いからオレもう行くね。ごめん」 がたん 「あら?そう?倒れないように気をつけて行くのよ」 「わかった」 オレはそう言ってリビングを出た。 そして、身仕度をして家を後にした。
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