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ーーキーンコーンカーンコーン
1日終了のチャイムが学校中に鳴り響く。
周りからはそのことを喜ぶ声で溢れかえっていた。
「やっと終わった~」
「明日来たら次は土日だよ!」
「せっかく1日終わったんだから明日のことなんて言わないでよー!」
盛り上がる教室。
けれど私はどこの会話にも混ざることができなかった。
「終礼するぞ~。席につけ~」
担任の先生が入ってきたことで、教室は静かになった。
先生は明日の連絡事項などを話したあと、席替えをすると言った。
……え? 今? 今からするの?
この席気に入ってたんだけど……。
「くじ引きだからこれ引いて、黒板に書いてある番号の席に移動するように!」
そう言って、先生はくじの入った箱を教卓に置いた。
周りから聞こえるのは喜びの声と、お気に入りの席から離れる事になるかもしれないという反対の声。
私の心の声は確実に後者だ。
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