3人が本棚に入れています
本棚に追加
「誰からでも良いから早く引きにこーい。でないと帰れないぞ」
先生によるその一言で、クラスの中心人物辺りが前に出始めた。
引いたそばから席を確認して声を上げていく。
「おっしゃあ! 1番端っこ!」
「うっわ……。24番って、俺1番前じゃん」
「私の隣だねー」
「マジ? よろしく~」
そろそろ空いてきたし、私も引きに行こう。
私は教卓の前まで行き、箱の中に手を入れる。
ガサゴソと中を漁って、1枚の折られた紙を取った。
7番。
席は……前と変わることなく1番後ろから1つ前の窓際。
お気に入りの席から離れなくて良かった。
ラッキーセブンと呼ばれるだけあるね。
私は紙を持ったまま席に戻る。
私の前と後ろの席は女の子だったけれど、隣の席はまだ空いていた。
「15番ってここだよな……。よし、あってる」
隣から、男子の声が聞こえた。
私は声に反応してつい隣を見てしまう。
最初のコメントを投稿しよう!