雨は涙となって

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「誰からでも良いから早く引きにこーい。でないと帰れないぞ」 先生によるその一言で、クラスの中心人物辺りが前に出始めた。 引いたそばから席を確認して声を上げていく。 「おっしゃあ! 1番端っこ!」 「うっわ……。24番って、俺1番前じゃん」 「私の隣だねー」 「マジ? よろしく~」 そろそろ空いてきたし、私も引きに行こう。 私は教卓の前まで行き、箱の中に手を入れる。 ガサゴソと中を漁って、1枚の折られた紙を取った。 7番。 席は……前と変わることなく1番後ろから1つ前の窓際。 お気に入りの席から離れなくて良かった。 ラッキーセブンと呼ばれるだけあるね。 私は紙を持ったまま席に戻る。 私の前と後ろの席は女の子だったけれど、隣の席はまだ空いていた。 「15番ってここだよな……。よし、あってる」 隣から、男子の声が聞こえた。 私は声に反応してつい隣を見てしまう。
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