あらすじ 

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血を摂取しない期間が長いと吸血鬼は極端に弱る。 対吸血鬼用の武器でなくとも刃物や殴ったり等で殺すことが出来る。 俺は死にたかった…。 血を我慢しすぎるあまり血への欲求が高まり抑えきれず、それ故に人を殺すのが…もう堪えられなかった…。 誰か早く俺を殺してくれと…ずっとそう願っていた…。 回復能力が高すぎるため己で傷を付けても治してしまい、自分では死ぬことすら出来ない。 そんな俺にもついに待ち望んでいた死が迎えに来る。 しかしその時…俺の口元に赤い液が垂れた。 血の匂い…血の味… 口に入れるのも嫌なのに吸血鬼の性か俺はその血を飲んでしまう…。 甘い…甘い味が口に広がる。 混濁していた意識や視界がはっきりした時…俺の目には吸血鬼以上に美しく魅惑的な人間の男が映った。 「僕の血を毎日あげる…だから僕と一緒に暮らさない?」 そんなプロポーズのような台詞に俺は暫くフリーズしたのだった。
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