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「ほら…飲んで…」
また血が落ちる。今度は頬に…
この男の白い腕から赤い血が肌を伝い俺の顔に落ちてきている。
俺はぎゅっと目を瞑り顔を背ける。
「強情だね…でもダメだよ…目を開けて、飲め…“夾弥”」
何で…こいつ俺の名前を…。
それ以上に驚いたのは俺の意思とは無関係に体が勝手に動いたからだ。
目は開かれ、差し出されている手に触れ自らの口に運ぶ。
嫌だっ…なんで…?!
拒否も拒絶も出来ない…。
指や掌を濡らす血を舌で俺は舐める。
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