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ある土曜日のこと
あれは中学2年生の秋…(だった気がする)
体育着が半袖の子とジャージの子が半々ぐらいの体温調節の難しい季節。
私は家から中学校まで自転車で30分近くかかる。
雨の日はカッパを着て5.7kmの道を自転車で通う。
汗だくになるのがだったのとジャージが洗濯に出されて乾いたいなかったのもあり、半袖で行った。
行きは良かったものの部活が終わり掃除をしている時、部活の汗と気温が低いのとでとても寒くなった。
友達に
「ジャージの予備ない?」
と聞いても女子だからなのかなかった。
恥ずかしくて私が男子にジャージがないか聞かなくて困っていたところ、友達が聞いてくれた。
すると一着、持ってきてくれた。
友達にお礼を言い、ジャージの名前を見ると、なんと私の好きな人のジャージだった。
お礼という形でだけど少し話すことができた。
幸せだった。
サイズは私とおんなじだったと思う。
当時彼はまだ私と身長が変わらなかったから。
でもなぜか少し大きく感じた。
袖に穴が開いていた。
家で洗濯した後、袖の穴を縫ってから綺麗に折りたたんで返した。
縫ったの気づいてくれたのかどうかはいまだに謎である。
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