見つけたそれぞれの夢①

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「ハハ、朱里も俺の過保護が移ったの?」 「あ、そっか。前たっくんも同じようなこと言ってたっけ」 「残念だけど朱里にはできないバイトだよ」 「絶対できるもん!」 なかなか引かない私を見て、うーん…と何かを考えるように、たっくんは机の引き出しから何かを取り出してこちらに差し出してくる。 「じゃあこれ。分かる?」 差し出されたものに視線を落としてみれば、それは綺麗にファイリングされた大量のプリントだった。 一応受け取ってパラパラ捲ってみるものの、その時点で頭痛がする。 「見るのもイヤなくらい色んな数式とか英単語があって頭痛いんだけど…」 「ねぇ、そもそも朱里は今日何しにうちに来てるんだっけ?」 「え?それは…手付かずの夏休みの宿題をしに来たんだよ」 だってたっくん勉強教えるの上手だし。 私一人だとちんぷんかんぷんだから教えてもらうために長時間居座ってるんだもん。 教えてもらったおかげですっごく理解できたし宿題もあと数ページで終わるしまさに一石二鳥。 ミラクル過ぎる彼氏に感謝……!
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