恋の味

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恋の味

生まれて初めて彼氏ができました。 生まれた頃からお隣に住むたっくん。 たっくんは子供の頃からずっとずっと私を想っていてくれたんだって。 肝心の私はそんな想いに全く気付かず呑気に毎日を過ごしていたのに… それでもたっくんは、鈍感すぎる私を追い掛け続けてくれた。 プロポーズのような素敵な告白は一生忘れないよ。本当に嬉しかったから。 あの日貰った指輪は、学校にも付けて行けるようにチェーンに通してネックレスにした。 学校の日はネックレスとして、休みの日は指輪として、肌身離さず毎日必ず身に付けている。 私の大事な大事な宝物。 たっくんと付き合い始めて数週間が経ち、学校から帰ると必ずどちらかのおうちで家デートしてる。 でも…そもそも家デートってよく分からない。 前にユメちゃんは彼氏とかき氷を作って食べたって言ってたけど… みんな何をして過ごしているんだろう? 私とたっくんは大抵いつも一緒にお菓子を食べて他愛もない話をして笑い合って。 幼馴染みだった頃と大して変わらないようなことばかりして過ごしてたんだけど… 今日のたっくんは何かが違う。
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