見つけたそれぞれの夢②

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見つけたそれぞれの夢②

長かった夏休みが終わって学校が始まると、たっくんの生活はとてもハードそうだった。 帰り道が心配だから、とわざわざ私と帰るために一度家に戻ってからシュウくんの家に行く毎日。 だけど、家に行ったってシュウくんの弟には全く取り合ってもらえないらしい。 それどころか暴言を吐かれまくり、まともに話しもできない状況だからとりあえず毎日ノートだけ置いて帰ってるんだって。 そんな生活の中、少しだけ変わったこと。 ここ最近のたっくんは、バイトが終わると家に帰るより先に私の部屋にやって来るようになっていた。 そして、今は正にここだ。 「朱里、癒して…」 いつものように部屋に入ってきたたっくんは、私の肩に顔を埋めるようにしてギュッと抱きしめる。 労うように背中をトントン叩けば、顔を埋めたまま「ありがとう」と小さく呟く声が聞こえた。 不登校の子って言ってたけど、相当大変なのか毎日疲れた顔で帰ってくるから…すごく心配。
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