15人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
「焦ったー!先生に全部聞かれたかと思ったー」
頬を赤く染めてそう言った星奈に、航は
「まぁ、聞かれたところでお前が変な奴って思われるだけだけどな」
と答えた。
「そんなこと言わないでよ」
少しむきになってそう言った星奈の顔を見て、航はポツリと
「だって、俺のこと見えてるのお前だけじゃん」
と言葉を返した。
しばしの沈黙の後、星奈は
「あっ、ねー、今日もラブリーアイス寄ってく?」
と明るい声で言った。
「ごまかすなよ。もういいよ、そういうの」
表情を硬くしたままそう言った航の目を見て、星奈は涙を浮かべた。
「何でそんなこと言うの。それ言っちゃったら終わっちゃうじゃん!」
強い言葉をぶつけた星奈以上の声で、
「もうとっくに終わってるんだよ!」
という言葉が返ってきた。
「頼むよ、星奈。もう認めてくれよ」
そう言って涙を流した航を見て、星奈もぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。
最初のコメントを投稿しよう!