15人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
ラブリーアイスの店内は、キャンペーンの効果もあってか、カップルらしき男女でにぎわっていた。
「すみません!カップルセットください!」
その声の大きさに数人の客がクスクスと笑ったのを見て
「お前……声でかい」
と航は少しだけ耳を赤くして星奈をとがめた。
「皆カップルだもん。気にしてないよ」
そう言うと、星奈は航にアイスの種類を選ばせ、
「限定ストラップまだ間に合いますか?」
と店員に不安混じりの笑顔を向けた。
「えっと……はい。ございますよ」
「良かった!それもください!」
食い気味にそう伝えた星奈の様子に、店員も一瞬戸惑った表情を見せたが、笑顔でストラップを二つ差し出した。
「ありがとうございます」
星奈はストラップを鞄にしまい二人分のアイスを受け取ると、
「そこの公園で食べよう!」
と航を店の外へ連れ出した。
最初のコメントを投稿しよう!