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ぼくもこの、おぼろにうつるまんまるお月さまのあくびにさそわれて、ひとつ、いや小さなふたつめも合わせてたっぷりと、時間をかけてあくびをむさぼり食べたんだ。
気づけば、この電車にのっているのは、ぼくひとりだけのような気がした。
もしかして、しゃしょうさんや運転手さんまでこの電車にはのっていないんじゃないか、そう思っちゃうほどの静かな空間がぼくの心の中に大きく広がっていた。
これはラッキーってやつだ。
だってこれで、しっかりと言葉を練習することができる。
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