男なんて大嫌い

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 眼鏡を見ながら、人のかけてるし。なんで、こんな遅くまで居るんだという、時間を見た、もう九時、まずい、先生の見回り。 慌ててしまい、カバンを持った。 「おい、どうしたんだよ」 「見回り、見つかったら、部活できなくなる」 「やっべ!」 「何しに来たの?」 「忘れ物取りに、あ、あった」 「早く、出て!」 明かりを消して、カギを閉め、走った。 職員室、セーフ、先生は見回りに出たのかだれもいなかった。 外には運動部も終わって、帰る人の波に紛れた、さっきの男、中村真澄は、おんなじ二年生サッカー部だ。 顔は少年のよう、彼もまたマンガに出てきそうな綺麗な顔立ち、女性的な顔で、絵になる、藤崎先輩は間違っていない、被写体としてはさっきの三人はベストであることは間違いない。ただなー、明日取り巻きの女たちはなんて言ってくるかなー。 ハア―、なんで、人に紛れて隠れること、出来ないかなー。 私は、男が嫌いだ!大嫌いだ! なんで、あんなものが存在するんだろう。 中村も、近藤もいい男で、女子はウキウキしっぱなし、クラスが違うだけでよかった。それじゃなきゃ絶対血祭、どうしてなのから始まる、それも面倒くさい。 三年、たった三年我慢すれば、外の大人とかわらないことができるのだ、早く卒業したい。 「ただいま」 シーンとしたマンションの一室。 明かりをつけた。 『行ってきます、変なのがいるから戸締り忘れないで』 変なのって、いっつもへんじゃんか! 母親は、水商売。 だから嫌だった。 男は死ね! だけどな、中にはいいのもいるんだよな。 そう、テレビの中の、アニメの男子。 「やった、今から新番組だ、声優はやリー、好きな人が出る」 深夜のBSのアニメを見ながらベッドに横になる。 こんな人ならいいのにな。かっこいい、私だけの王子様。 テレビを見ながら、眠りについた。
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