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なんか、気持ち悪い。
「おい、篠原!」
近藤のシャツを無理やり引っ張ってきた。
「ごめん、気持ち悪い、トイレ」
二本のお茶を渡して、トイレに駆け込んだ。
どうしたんだ?大丈夫かの声がする。
なんで?先輩が先生と、おかしいよ?
ショックだった、学校で、それもあんなところで、なんで二人があんな格好で、やってた、見ちゃった。
トイレの中で戻した、胸が悪くて、むかむかしていて。
だめだ、帰ろう。
手を洗い、口を漱いだ。鏡の中の自分が女なのがもっと嫌になって、前髪をかき集めた。
ドキッとした。まだいた、トイレの前にしゃがみこんでいる奴。
「ごめんなさい」
「どうかしたのか?」
首を振った、持っていたペットボトルを渡された。
一本あげると差し出した。
そのまま、カバンも持たず、私は帰ろうとした。
「おい、お前、カバンは?」
「いい、明日の朝で」
「いじめか?」
首を振った。
この間の感じじゃどう見たっていじめだよな、二年はお前だけだろう?そういわれた。
「近藤―」
「智也―」
男子が廊下の向こうから呼んでいる。ありがとうとだけ言っておいた。
「おう、じゃな・・・」
バイバイ・・・
なんかショック
あの先輩が、なんで?
やっぱり部活やめよう。
帰ってからは、いつものようにしたかったけど、出てくる涙は、なんか胸が痛くて。
ベッドの中にもぐって、イヤホンをかけ、外の音を聞かないようにした、だって、あれは母親が男としているセックス、そのままじゃん、気持ち悪い、なんで、なんでよ!
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