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「違うんかぃ!」
「そぉーよ。ママは、もっと可愛いんだからね。」
未来が判っているなんて、不利過ぎる。
俺は、頭を抱えた。
「俺は、誰と結婚するんだ!ってまだ恋愛すらした事無いのに、わからない!」
思わず心の声が漏れてしまった。
「パパは、誰の絵をずっと描き続けたいの?合唱部のくせに、美術部でも無いのに、何故、絵を描くのかしら?答えは、簡単でしょ。」
スケッチブックには、ずっとたった一人の絵しか描いていない。
「ま、まさか。」
「自分の人生でしょ?何をどうしたいのか。それを決めるのは、自分しか居ない!誰かに何かを言われたからって自分の気持ちを迷うなんて、ダメだと思う。」
娘は、ただ真っ直ぐに俺の眼を見つめていた。
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