1 秘密バレる

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「シケタ顔して何してんのよ!」 椅子の隙間から結菜を覗いている俺を見ながら、腹を抱えて笑っている。 正直恥ずかしすぎて起き上がる事が出来ない。 「ちょっと忘れ物を探しに来たんだ。」 「忘れ物・・・何を忘れたの?」 「そ、それは、お前には関係無いだろっ!!」 赤面症になりながら、俺は精一杯の抵抗をしてみせた。 「あー、そう。じゃ一緒に探してあーげない。」 急に虫の居所が悪くなった結菜は、プイッと廊下の方を向いた。 「言えないだ・・・これだけは、ゴメン。」 俺は、シケタ空気に更に追い討ちをかけた。 本当に伝えたい事は、そんな言葉じゃない。 結菜は、バツが悪かったのかそのまま何も言わずに教室から出て行ってしまった。
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