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天族の首都エリュシオンは、異様な張り詰めた空気に包まれていた。
数日前カイジネル神殿に、各レギオンの代表者が集められた。
緊急会議との伝令がシューゴの使いによってもたらされたのは、午後のティータイムの準備をしていた時であった。
5星将校であるティアンは、大好きなスコーンを食べようとアッサムティーの準備をしていた。
お湯を沸かして、80度の温度を測ろうと砂時計を逆さまにしたところだった。
紅茶のいい香りが部屋の中に漂っていた。
「ありがとう・・・。」
届いた伝令を静かに読み、椅子の背凭れに寄りかかりながらふっとため息をついた。
部屋に居たメイドやシューゴ達が心配そうな眼差しで主人を見上げた。
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