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ドッペルゲンガー
「ただいま~....あれ?返事がない....
あ、そっか、今日はメイドさんなんかの用事でいないんだった。それにしても、あと1年かぁ。どーしよー。てか、暗っ。電気つけよっと。」
パチッ
「おかえり、はな。」
「へっ?」
家に帰ると、背丈から体型やら顔やら何から何まで
“わたし’’とそっくりな人、いや、そっくりな人どころではない、‘‘わたし’’がいたのだ。
(なんでわたしがあそこにいるの?)
ここでわたしは一つの仮説を思いつく。
「も、もしかしてドッペルゲンガー....」
「えーと、...そう!あなたのドッペルゲンガー!」
その言葉を聞いて、わたしはとっさに目を塞いだ。
ーードッペルゲンガーと目を合わせたら
消えてしまうーー
そんな話を聞いたことがあったからだ。
「早くどっか行ってよ!!まだ消えたくない!!」
半分悲鳴のような声で叫ぶ。普通なら信じられない話だが、わたしはパニックに陥っており、そんなことさえ思考が追いつかなかった。
「ご、ごめん!ドッペルゲンガーなんて冗談!だから目、塞がなくてもいいよ。」
その子はうろたえたような声で言う。
「信じられるわけないじゃん。わたしのドッペルゲンガーじゃなかったら一体なんだっていうのよ!!」
「そ、それは....」
「ほら!言えないんじゃない!やっぱり...」
「そ、そう!未来のあなたなの!」
(未来の、わたし....?)
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