相合傘

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*** 「俺のこと、どう思ってる?」 「どう……?」 ──言った。遂に言ってしまった。 学校の帰り道、同じ傘の下。 シチュエーションとしてはばっちりなこの瞬間、俺は自分の気持ちを伝えることにした。 視線の先には困惑した顔があり、そりゃそうだよなぁと頭の片隅にいる冷静な自分が納得する。 でも俺はもう我慢できなかった。 少し雨の音がうるさいけど、いま伝えなきゃ一生片思いが続いてしまうと思ったから。 「俺は……好きだよ。おまえのこと」 「私も好」 「そうじゃない!」 言葉を強引に遮ると、目を丸くしてビクッと肩を震わせた。 あぁ、違う。怖がらせたいわけじゃないのに。 いままで俺に告白してきてくれた女子たちはどんな風にしてたっけ……? 「恋人、に……なりたいと思ってる。おまえと」 「……は?」
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