君は幻

2/2
前へ
/6ページ
次へ
私は何を求めたの 消えそうな光を求めたの 届きそうで届かなくて 捕まえようとすると 手のひらからすり抜けて 居なくなる 見つけた先は闇の中 一人光る君を見つけたの 私は吸い寄せられるように近づいて 気がつけば 君の回りを漂っていた ふわふわと 時には へばり着くように 君の視界に必ず入るように けれど 君の放つ光は 私を求めていたんじゃなかった どれだけ君の側にいても 君の中には私はいない 遠く 遠く 誰かが来るのを ずっと待っている 私はきれいな水でしか生きられないから そろそろ限界かな きれいな君の側で濁っていくのは もう辛い けれど君の光が欲しくなる 離れられたら楽なのに どこか遠い 遠い所へ 飛んで行けたら 楽なのに 消えてなくならない 君の光 今でも闇の中で 儚く一人 光ってる 君は幻 長いようで短い幻
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加