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雨はまだシトシト…
でも、なんだか止みそうな雰囲気。
ポンッ
ポンッ
お気に入りの傘を広げて、二人とも雨の中へ。
「さてと…帰ろっ」
「うん。帰ろ!帰ろ~!」
優子は淡いピンクの傘。私は明るい青の傘。
「なんだか楽しいね~」
優子は上機嫌で歩いて行く。
「雨の日に楽しいなんて、優子くらいだよ~」
私は優子の後をゆっくりと……
(「絶対跳ねるんだから……優子らしいけどね」)
「ほら!優子!!そんなに跳ねて歩かないの!スカ-ト泥だらけになっちゃうよ!!」
「大丈夫~~跳ねたら洗ってもらうから~~」
「洗うのおばさんでしょう~」
水溜りを見つけては跳ねる優子。そういえば昔っから、こうだっけ……
パシャン!
多分…明日もまた雨…
シトシト……そんな音が似合いそうな雨。
梅雨だから仕方が無いけど……
「こら~!!ちょっと~優子~泥はねた~~!」
「ごめ~ん」
「許さないんだから~~!優子~~!!」
「わ~♪由美が怒った~~♪」
雨はまだシトシト…
でも、雲は明るく晴れそうな予感。
雨はシトシト……だって6月梅雨だから……
「まて~!!優子~~~!」
「またな~い♪」
空は重くて、空気も重いけど……
そんな日だけど、普通の日。
ちょっと気だるい、普通の日。
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