女なんだから

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結局それから早朝ジョギングだとかで一時間近く早歩きさせられて。 昨日眠りにつく前でさえお腹がグーグー鳴っていたのに、走り終わって家に戻ってみると…空腹を通り越してしまったからなのか、元気だったはずの腹の虫さえ鳴かなくなってしまっていた。 「はい、どうぞー♪」 それに追い打ちをかけるような、母が作ったスムージー。 緑色のそれは、正直飲む気すら起きなかった。 だけど。 「…ん?美味しい…かも」 グラスを手に取り一口試しに飲んでみると、意外に味は…予想外に美味しかった。 「見た目は苦そうなのになかなかイケる味でしょ?野菜も果物もたくさん入ってるのよ~」 母はニッコリと笑うと、ハガキサイズのメモ用紙を私に手渡した。 そこに書かれていたのは健太が考えた、このスムージーのレシピだった。 りんごにバナナ、グレープフルーツにキウイ。 それから小松菜とキャベツ……えっ、嘘!? 全く気が付かなかった。 私が大っ嫌いなセロリまで入っている。 「豆乳を入れてるからマイルドよね~。これなら真琴も飲めるでしょ」 「…う、うん。まぁ」 大きなグラスに入ったスムージーを、私はゆっくりストローで飲み干した。 何だか不思議な気分だった。 朝ごはんといえば、ベーコンエッグとトーストなら二枚、いや三枚…ご飯だと二杯!いや三杯…が当たり前だったのに。 どうしてだろう。 たった一杯のスムージーを飲んだだけなのに、意外とお腹は満足してる。 でもきっとこれは、昨夜から空腹状態が続き過ぎて、そう感じてしまってるだけなんだろうけど。
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