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その夜の晩ごはんは、昨日とはあまり代わり映えのしないメニューだった。
てんこ盛りのサラダに、赤い色のスープ。
今日のスープにはアサリが入っていた。
「ごちそうさま」
「まだサラダあるけどいいの?」
「いい。半身浴してくる」
昨日はおかわりしたサラダも、今日はやめておいた。
お風呂も今まではほとんどシャワーで済ませていたけど、今日からは半身浴を始めてみた。
明日のことを考えると夜はなかなか眠りにつけなかったけど。
朝のジョギングから始まった1日に疲れていたからか、気付けばいつの間にか眠ってしまっていた。
そして…翌朝。
「おっ!起きてんじゃん!」
相変わらずノックもなしにドアが開いたと思ったら、目を丸く見開いた健太が驚いたような声をあげて部屋にズカズカと入ってきた。
「っていうかさ、ノックくらいしてから入ってきてくれない?」
「なんで」
……なんでって、考えたらわかるでしょ。
「昔っから思ってたんだけど、ここはあんたの部屋じゃないからね」
「んなのわかってるよ」
「全然わかってない。っていうか子供の頃から全然変わってないじゃん」
「へっ?なにが」
はぁっ。
いちいち説明させるわけですか。
「だからー、私もあんたもほら、一応オトナになったわけなんだから……」
「だから?」
「もう子供じゃないんだし、私だってこれでも女だし……プライベートな空間に勝手に入ってこないでほしいっていうか…」
あんまりキツイ言い方はしたくないし、私はやんわりとそう口にした。
なのに健太は。
「ぷっ、あはははっ!」
いきなり吹き出すように笑い出し、まるで突っ込みをいれるように私の肩をペシッと軽く叩いた。
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