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「っていうかさ、じゃあ莉奈は今、幸せなはずでしょ？」
「あぁ…うん」
「のわりには、なんか浮かない顔してない？」
サキにそう言われ、胸がドキンと反応する。
「確かに、言われてみればそうかも。普通そんなに幸せな展開なら幸せオーラばんばん出てるはずだよね。何かあるの？」
続くエリの言葉で、胸の中の動揺がより一層大きくなった。
「うーん…」
「何？どうした？」
「悩んでる顔じゃん。何かあるんでしょ？」
俯いた私を見た二人は、それからしばらく黙ったまま待っていてくれた。
昔からそう。
エリもサキも、こういう時、無理に聞いてきたりはしない。
私の話したいタイミングになるまでこうして待っていてくれる。
だからいつも冷静に、自分の気持ちと向き合えた。
「サトルがね…」
「サトル君？」
「え、なに？その彼じゃなくてサトル君の話？何でサトル君？」
「うん…それが…いきなりプロポーズされちゃって…」
「えっ、ちょっと待って。プロポーズって、莉奈達二年前に別れてるじゃない」
「そうだよ。え？もしかしてまた連絡取ったり会ったりしてたの？」
サトルの名前に二人は過敏に反応した。
正直二人とも、私とあんな別れ方をしたサトルのことを良く思っていないと思う。
だから、私がサトルの話をしていくにつれて表情が険しくなっていった。
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