女同士の本音

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「私もね、正直言うと…プロポーズされた時迷ったんだ」 「えっ?エリも?」 「ほら、私、付き合って三ヶ月でプロポーズされたじゃん?だからかなりのスピード結婚になるし…それにお互いのことを全て分かっていたわけじゃなかったし」 エリはそう言うと、もうすぐ結婚をする相手、シン君との結婚を決めるまでの経緯を話し始めた。 「私さ、やっと久しぶりに彼氏が出来た時、心底ホッとしてたんだよね。親にも早く孫を抱かせてほしいとか色々言われてたし。私も、サキの子供とか友達の子供見てると可愛いって思ってたし…産めるものなら私も赤ちゃん産みたいなぁって」 エリの言葉は、自分に重なる部分がたくさんあった。 「でも、シンちゃんと結婚するのかなーとか、私はいつか結婚できるのかなーとか。付き合っても漠然としててさ。だから、シンちゃんからプロポーズされた時…びっくりしちゃったんだ」 エリはそう言うと、私を見つめて続ける。 「本当に迷ったよ。本当に考えた。だって好きの度合いで言うと、私はその時まだ、多分50%くらいだったから」 「えっ?50%!?」 「うん。50。半分くらいだったの。でも、シンちゃんを逃したら…この先プロポーズなんてされないかもって考えたりして。そしたら結婚もしないで子供も生まずに一生働いて一人で生きていかなきゃいけないんだろうなとか…そんなことを考えたりしてさ」 「うん…」 「やっぱ親孝行もしたいじゃん?孫を抱きたいって言ってる親の気持ちにも応えてあげたいって思っちゃって」 何だか苦しくなっていった。 胸がギューっと苦しくなる。 確かにそうだ。 親だってずっと生きているわけじゃない。 親孝行はしたい。 私も同じ。孫を抱かせてあげたいって思う。
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