鳴らない電話

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じんわりと浮かんでくる汗の気持ち悪さに目を覚ますと、真上に見える電気の眩しさに私は目を細めた。 いつ間に眠っていたんだろう。 ベッドからゆっくりと体を起こすと、ひどい頭痛と寒気におそわれた。 寒い。 暖房が効いていない家の中はとても冷たくヒンヤリとしていた。 一月だもんな…そりゃ寒いか。 私はすぐに電気を付けて、エアコンのリモコンを押した。 だけどおさまらない寒気。 なんかおかしい。 ふとそう思い、薬箱から体温計を取り出した。 「はぁっ…」 こぼれたため息。 静かな部屋に鳴り響いた体温計を見ると、38.3という数字が並んでいた。 気のせいだと思いたかったけど、寒気の原因はこの熱だったらしい。 布団にくるまり、目を閉じた。 こういう時、一人は辛い。 体が弱ると、人恋しくなってしまう。 一人でいるのはたまらなく寂しいものなのだと改めて感じる。
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