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「ほんまにいいんですか?俺で」
「…うん」
「後悔せえへん?」
「しない、絶対」
「じゃあ、もうほんまに離さんで?」
椎名はそう言うと、頷いた私の?を両手でそっと持ち上げて。
給湯室の中で、そっと隠れるように私にキスをした。
「…あぁ、なんか俺、嬉しすぎて泣きそうかも」
本当に瞳を潤ませながらそう言った椎名が、愛おしくてたまらなかった。
揺れながら、迷いながら…立ち止まり、振り返り。
見えない未来に、私はもがき続けてきたけれど。
幸せになるために一番大事なもの。
それを見つけることができたのは、彼と出会えたからなんだと思う。
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