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「はい、楽しみにしています」
その仲良さげな様子を僕は横で見ていました。
「絵梨花さんは本当に黒川さんにベタ惚れですね」
以前、自身が関わる心霊事件を黒川さんに解決してもらってから、彼女はずっと黒川さんにべったりでした。
「ふふ、ファンなんですよ」
「だから、そんな言い方されるとむずがゆいわよ」
照れたような仕草をしながら、あらためて帰ろうとしていると、入口から高そうなスーツを着た体格のいい老紳士が入ってきました。
その老人は事務所に居る黒川さんの姿を確認すると満面の笑みを浮かべて近づいてきました。
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