エピソード25 心霊相談のできる喫茶店

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藍さんはカウンター裏の調理スペースに入りました。 「もう、せっかくだからみんなの分四人前作らせてもらいますね」 藍さんはエプロンを着けて、最初にパスタを茹でるお湯を鍋で沸かし始めました。 そして、お店の冷蔵庫を覗きこみます。 「えっと、ベーコンと……あっキノコもある、じゃあシイタケとエリンギを使わせてもらいますね」 適当に四人分で大体八百円になるような食材を選びました。 「ベーコンとキノコを食べやすい大きさに切って……」 慣れた包丁さばきで具材を切っていきます。 沸騰したお湯に四人分のパスタを入れて、すぐにベーコンとキノコを炒め始めました。 早茹でのパスタだったので、三分ほどで茹で上がり麺をザルに取りました。 よくお湯を切ったあと、程なくして麺を具材と合わせました。 「このままちょっと香ばしく色目が付くぐらいに炒めて、細粒の岩塩で味付けしてできあがりです」 本当に十分ほどでパスタが出来上がってしまいました。 それにしても実に単純な調理で、隠し味だとか特別な手順は何もなく、心配になってきました。
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