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「泣くな」
「絶対、
ワールドで優勝する」
「あんな条件飲んでよかったのか?」
「うん。
いっぱい練習して金メダル獲ってママを見返す」
そうしたら、
フィギュアをやめてしまっても後悔しない。
「…無理するな」
頭を撫でてくれる手は暖かくて、
また涙がでそうになる。
「ヒロト君の部屋に、
行ってもいいの?」
彼は微笑んで頷く。
それだけで全身が幸福で満たされる気がした。
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