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第一章 ~魔導工房を立て直せ 師匠の残した最後のクエスト編~
「あんまり変わってないなー」
そんなことをつぶやいて、レンガや石垣で綺麗に舗装された街並みをキョロキョロと、少しせわしなさそうに眺めながら歩いて行くのは一人の少年だ。
大体身長は五フィート半よりも少し大きいくらいだろうか。
少年らしい活発さと青年のような静謐さを併せ持つ、整った顔立ち。髪は炎を思わせるような鮮やかな赤色。
そんな少年の格好は動きやすそうな服にハードレザーやガントレット、ブーツといった所謂冒険者の格好だ。体つきは細いようにみえるものの、服と鎧の上からでも引き締まっているのがわかるほどであった。
さらに、剣と銃が一体化したような中型の武器が一本少年の背にはある。
着ている服のすり切れ方といい、使い込まれた革製品特有のくたびれた光沢を放っている鎧といい、いっぱしの冒険者といった風貌ではあるものの、妙な宝石のついた短杖が否定するかのように腰に備え付けられていた。
行き交う人々を横目に、大通りから郊外への道へ向けて曲がろうとしたときだ、
「もしかして、レイルスか!?」
「うん?」
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