17歳・19

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「莉子」 「……なに?」  低い声で呼ばれ、胸が騒いだ。凪は真っ直ぐ、私だけを見つめている。 「俺、莉子のこと、好きだ」  突然の告白に、私はぽかんとしてしまった。だっていまここで、それを言う?  けれど凪は、さらに続けてこう言った。 「だから俺、莉子と付き合いたいと思う」  驚きと、戸惑いと、恥ずかしさと……いろんな感情があふれてきて、どうしたらいいのかわからない。 「お前いまさら、なに言ってるんだ?」  高嶺の声が聞こえた。 「お前が莉子を好きだってことくらい、小学生の頃から知ってたよ。なに? もしかしてお前、俺の許可がないと付き合えないとでも思ってたのか?」  凪が黙ってうつむいた。 「ふざけんな。俺はそんなに心の狭い男じゃない」  高嶺はバッサリそう言うと、私の肩をぽんっと叩いた。 「じゃあな、莉子」  高嶺が私に笑いかけ、すっと立ち上がる。そして堤防の上から降りようとしたとき、凪がぼそっとつぶやいた。
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