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「おばさんね、その貝殻におまじないかけておいたから」
「え?」
私の前でおばさんは、いたずらっぽく微笑む。
「心の中で想い続ければ、きっと願いが叶うおまじないよ」
「願いが……叶う」
私は胸で揺れる貝殻をじっと見つめる。見つめていたら、本当に願いが叶いそうな気がしてきた。
「おばさん、ありがとう! 宝物にする!」
おばさんはにっこりと笑って、その手で私を抱きしめる。
「莉子ちゃん。本当にありがとう。凪と仲良くしてくれて」
ぎゅっと私を抱きしめてくれたおばさんは、やっぱりいい匂いがした。
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