17歳・1

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「お前さ……そういうのやめたほうがいいよ」 「え?」  高嶺はちょっと困ったような顔をして、私から視線をそらす。 「自分の食べかけ、『食べる?』とか言うの」 「あ……ごめん。高嶺だからいいかなって思っちゃって」  高嶺がふうっとため息をついて、ペットボトルを口にする。高嶺の喉が動くのを、私は黙って見つめる。 「やっぱくれ」  ボトルを口元からはずした高嶺が私に振り向いた。 「は?」 「やっぱりくれよ。アイス」 「意味わかんないなぁ、もう」  私がもう一度アイスを差し出すと、高嶺が顔を近づけてきた。いつもより近い距離で、高嶺のことを見る。高嶺は私のアイスを、シャクっと音を立ててかじった。 「……ん、うまい」  顔を上げた高嶺が満足そうに言う。 「よかった」  高嶺が満足なら、まあいいや。
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