夕陽のあと、君とふたり、手をつなぐ

17歳・2

「へえー、どっちから告ったの？」

　市井センパイと明日香には、そんなに興味もなかったけれど、千佳に合わせて聞いてみる。

「どっちだと思うー？」

　千佳がわくわくした表情で私を見ている。千佳は本当にこういう話題が好きだ。
　私は荷物をリュックの中に詰め込むと、立ち上がって歩き出した。リュックを背負った千佳が、ぴょんぴょん跳ねるようにあとをついてくる。

　千佳は小柄で、クラスの中でも二、三番目に背が低い。私は千佳より少しだけ高いけれど、たいして変わらない。小学生の頃から、成長が止まってしまったかのように、私は背が伸びない。
　もともと高かった高嶺はさらにぐんぐん伸びているっていうのに。いったい何を食べれば、そんなに大きくなれるのか。