最終章 夢に向かって

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今日も・・このカフェで手帳を開く。 妄想の物語も、だんだん本格的な文章になってきた。 私も聖夜のように夢を実現できたらいいんだけど・・ あ、またこんな半端な事言ったら聖夜に怒られるかもしれない。   窓の外を流れゆく車や人を眺めながら、聖夜の事を思い出す。 必ず・・聖夜に会いに行こう。夢がかなった聖夜の姿を見に行こう。 聖夜のおかげで変われた自分を、堂々と見せられる・・ そう思えた時、会いに行こう・・ 壁の時計を見上げる。 9時7分。さあ、そろそろ行くかな。 いつもと同じ。でも今までとは違う。多少のズレなんか気にしない。 違ってしまってもあたふたしない。 そう、横断歩道の信号が点滅を始めたら走ったっていいし次を待ってもいい。 その時したいようにすればいい・・ それでいいんだよねって言ったら聖夜はきっと、 それでいいんだよ!と親指を立ててくれるだろう・・ end
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