第4章 はじめて・・

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「オレがいつも行くイタリアン、青山にあるんだ。よし、タクシー止めっか」 細い路地から車通りへ、さらに大きな幹線道路へと移動しながら、 聖夜は車の流れの中にタクシーを探している。 「ねぇ待って!」 彼の腕を揺さぶる。 「地下鉄で行きましょ、まだ時間に余裕あるでしょ?それに・・」 「なんだよ?」 「もっと聖夜さんと並んで歩きたいから」 ようやく言えた。相手の提案をさえぎって、自分の意見をとおすという事。 今まで、先を越されると必ずうんいいよ、と相手の意見にあわせてきた。 絶対にまずい事でなければいつでも相手に任せてしまった。 この前聖夜に言われたように、相手の顔色をうかがってばかりじゃつまらない・・ 聖夜は気持ちをくみ取ってくれた。 よし、紺ちゃんに従おう!とギュッと肩を抱き寄せて地下鉄の階段へと足を向けた。 彼の体に密着している部分が、とろけそうなくらい熱を帯びてきた・・
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