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埃まみれのバスが行き交って、ほぼそれが交通の全てを担うやたらと暑い田舎町。かつて線路だった道の上には今や雑草が伸び放題に伸びて、買い物袋を提げた主婦がのんびりと歩く。一度雨が降れば下水処理の悪い道路は川の如く水が溢れて靴は水浸し。先日は現地の方の真似をして、スーパーで貰ったビニール袋をズックのように履き結んで対岸へ渡った。落雷停電にも慣れる。
ここでの毎日が存外に性に合った。生活がナチュラルに自然と時間に左右され、人間の距離が嫌味なく近い。携帯も捨ててしまった。早くも永住なんていう言葉まで頭に浮かぶ事がある程だ。
しかし、悩みの種はいつだって最も身近なところにある。
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