白ガラス

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立ちあがったものの、そんな話を聞いて動けないままのあたし。 そんなあたしを一瞥したハクが、微かに笑みを浮かべる。 「俺が言ったのも、そっちの意味じゃねェよ」 そ、そっち……? そっちって……どっち? きっとあたしの心の声を拾ったに違いないハクは、それなのに答えをくれなかった。 「行かねェの?小便」 立ちあがったのはあたしの方が先だったのに、そんなあたしを残してハクは部屋を出て行こうとする。
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