八咫烏

再会

―――いきなり響いた激しい轟音。

雷が落ちたのかと思った。
だけどそうじゃなかった。

いきなり２枚の襖が揃って吹っ飛んで来たからだ。

その襖は、あたしと向かい合って立ってたハクの背後スレスレに飛び、トイレ側の壁にぶち当たって動きを止めた。

そして、ハクの足元には１人の男。

金髪で短髪の、いかにも……な感じの男。
「痛ってェ」なんて言いながら身体を丸めてる。

どうやらその男が襖ごと吹っ飛んで来たらしい。
一体何をどうすればそんな事になるのか。

襖が外れた事によって、中の喧騒が一層大きく聞こえる。
ますます中は盛り上がってるようだ。