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突然の出来事に呆然と立ち尽くすあたしとは対照的に、ハクは小さく溜め息を吐くとチラリと足元の男を見遣った。
そのまま「早く行け」なんて言うもんだから、一瞬誰に向けられた言葉なのかわからなかった。
でも、次にあたしへと向けられた視線が明らかに「何してんだよ」と語ってたので、あたしは慌ててトイレのドアを開けると逃げるように駆け込んだ。
そのおかげで、外の喧騒は遠くなった……けど。
マジで何なんだろう、この家は。
あれがここに住んでる人たちなんだろうか。
想像以上にヤバい雰囲気の大騒ぎだった。
深く考えないようにしてたけど、明らかにあの声……男女のアレな感じの声も聞こえてた。
怖いんだけど。
っていうか怖すぎるんだけど!
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