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夜ご飯は、これまた豪華なステーキ弁当だった。
でももう二度とあたしは、この家に来る事はないと思う。
ステーキ弁当はものすごく美味しかった。
でももう二度とあたしは、この家で夜ご飯を食べる事はないと思う。
「俺が帰るまで待っててくれたんだな!」って。
ソウが零れるような笑顔を向けてくれたけど、残念ながらそういうワケじゃない。
ただ、こんな怖い家から独りで出る勇気がなかっただけだ。
トイレに行くだけで、あんなにも恐ろしい部屋の前まで遠征しなきゃならないこの家から抜け出す度胸がなかっただけだ。
正面にハク、左隣にソウ。
そんな状況での夜ご飯だった。
せっかくTVもつけてくれたのに、肝心のTVが背後側だったので音声のみを聞きながらの食事だった。
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