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頷いたあたしに「マジか!」と大笑いしたソウは「だから美月は1人でアッチ行っちゃダメだからなー」と続けた。
もちろん行くつもりなんてないし、二度とそんな機会もないと思う。
そんなこんなで「それじゃあたしはそろそろ」と立ち上がったのは、この前と同じように21時を過ぎる頃だった。
やっぱりカラスたちには「帰るのか?」とステレオ放送な声を返されたけど、それじゃお言葉に甘えてなんて言えるはずもない。
家に帰ったところでどうせ独りだし、帰らないからと咎められる事もない。
だからってここに泊まるくらいなら、たとえ独りでも家の方が断然良い。
「すぐ車来るから出るか」
何やらスマホを操作したソウが、言いながら立ち上がる。
ハクもそれに続き、ようやくあたしはカラスたちの棲み家から帰れる事になった。
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