はーとぶれいく

7/12
前へ
/418ページ
次へ
車を運転してるのは、やっぱり知らない男だった。 助手席にソウ。 あたしの隣にはハク。 前の2人は車だか単車だかの話で盛り上がってたけど、ハクはその話に混ざろうとはせず、ずっと無言のままだった。 あたしは流れる夜の景色をずっと見てた。 ふとした瞬間にガラスに映る自分と目が合ってしまい、何だかどんよりした気分になる。 そんな気分になるのは何故なんだろうってボンヤリと考えた。 カラスたちの棲み家が、思ってた以上に怖かったからだろうか。 でももう二度と行く事はないんだからどうでも良いし。 初恋の人が、思ってた以上にイメージと違ってたからだろうか。 いや、だからそれ傲慢の極みだし。
/418ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1132人が本棚に入れています
本棚に追加