告白

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結果それは、褒めるところがそこしかないあたしの唯一の特徴みたいになった。 別に意味があったワケじゃない。 先祖代々の言い伝えだとか、何かの願掛けだとかの理由で伸ばしてたワケでもない。 ただ、あまりにもそこしか褒められないから、いつの間にか切っちゃいけないと思い込むようになってしまった。 髪を切っちゃったあたしには、一体何が残るんだろう、って。 いつしかそう思うようになってしまった。 伸ばしてるワケでは決してなく、ただただ伸びてるだけの髪。 命ほど大事にしてるワケではなく、特に手入れをしていたワケでもない、ただただ長いだけの髪。 だからまさか―――
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